しかし、適切な事前準備＋設備・仕様のアピール＋誠実な説明を組み合わせることで、「ペット可住宅」としてむしろ魅力的に映る場合も少なくありません。
本稿では、ペット飼育歴のある売主様が、いかにして“マイナス要素”を“選ばれるポイント”に変えていくかを、３つの視点から解説します。

• # 01

  生活痕の“リセット”：換気・補修・撤去でクリーンな第一印象
  

  
  

  ・ニオイは、内見者が最も敏感に反応するポイントです。換気・脱臭機の活用、クロス・カーペット張替えも検討しましょう。

  
  

  ・フローリングのひっかきキズや壁紙の汚れ・補修跡は、プロの補修サービスを活用したほうが安心感が高まります。

  
  

  ・ペット用品（キャットタワー・犬用ゲート・ケージなど）は内見前に撤去して、「ペットが常住していた印象」を減らす工夫を。

  
  

  ・内見前には脱臭＋清掃の「ワンセット」を実施。第三者（不動産会社・清掃業者）によるチェックを入れて“客観的な清潔感”を担保するのがおすすめです。

• # 02

  “ペット可／ペット仕様”を武器に変える：設備アピールの見せ方
  

  
  

  ・近年は「ペットと暮らせる住宅」がニーズとして定着しており、ペット向け設備がある物件はむしろ価値アップの可能性があります。

  
  

  ・例えば、小型犬用に庭にフェンスを設けていた、猫用にキャットウォークを設置していた、洗い場付きのペット専用水栓があった、などは「暮らしの安心感」として買主の目に映ります。

  
  

  ・売却時には、こうした設備を“生活仕様”として積極的に紹介。「ペットを飼っていたからこそ考えた間取り・設備」という視点で訴求しましょう。

  
  

  ・また、「ペット飼育歴あり」という説明に加えて、「設備維持状況」「清掃・脱臭を行った履歴」をセットで提示することで、信頼感が増します。

  
  

• # 03

  告知・説明の誠実さ：ペット飼育歴を隠さず、信頼を得る
  

  
  

  ・ペットを飼っていた事実を隠すと、後に「ニオイが残っていた」「壁紙が傷だらけだった」などトラブルにつながる可能性があります。

  
  

  ・売主としては、飼育歴の有無を 正直に開示 し、清掃や補修をした内容、設備の使用状況（例えばペットドア、床の防音仕様など）を説明資料としてまとめておくと良いでしょう。

  
  

  ・こうした情報を包み隠さず提示することが、買主からの信頼に繋がり、交渉力や契約スピードの向上にも寄与します。

  
  

  ・不動産会社選びの際にも「ペット住宅の売却実績」「ペット飼育歴あり物件の取り扱い経験」がある業者を選ぶと安心です。